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【75日目】その2 思い立ったら即!エジプトをもう出ます。

2008/05/28 その2
「なんかエジプト、今までと比べて居心地良くないね~」
「そうだなぁ、思い切って、明日出ちゃう?」
「いいんじゃない♪」
そんな簡単な会話で、事は決しました。まだエジプトのカイロに到着して数日しか経っていませんが、二人の意見が見事に一致し、なんと明日エジプトを発つことに決定したのです。これも世界一周航空券のオープンチケットで旅している強みと言えるでしょう。
本当は明日くらいから、エジプト古代文明の世界遺産ルクソールやアブシンベルなど、カイロ以外の見どころへ向かっていく予定でしたが、まさかまさかの大転換になったのです。幸い昨日、次の目的地ルクソールへの飛行機予約はネット上ではすでにできず、エジプト航空オフィスもギリギリ閉まっていたため、予約をしていなかったのです。災い転じてなんとやら。さっそく次のオープンチケットの予約手続きを行いました。
次の目的地はブリティッシュエアウェイズでロンドン。古いガイドブックに載ってあるカイロ事務所の場所をたずねてみると、どうやら移転した模様。移転先の電話番号が書かれていたのでかけてみると、2つとも使われていない番号のようです。またもやうまくいきません。ネットカフェで連絡先を入手し、予約専用メールアドレスにオープンチケットの画像を添付して送信。返答を待つことにしました。
BAのカイロ・ロンドン便は観光客もビジネス客も多く利用するのに1日1便しか飛んでおらず、直前に予約を取るのは難しいと聞いていました。だからいくらなんでも明日飛ぶのは厳しいかなぁと思っていたのですが、帰ってきたメールの答えはOK!さすがビジネスクラスはまだ席の余裕があったようです。エコノミークラスだったら難しかったかもしれませんね。
そんなわけで、エジプト滞在はこの世界一周旅行での国別最短記録、約2.5日。明日の朝の便でロンドンへと飛びます。


【76日目】その1 カイロ国際空港


2008/05/29 その1
元々の予定ですと、エジプト航空国内線でルクソールかアスワンあたりへ向かっているはずでしたが、前述の通り、エジプト滞在を早めに切り上げて次の目的地ロンドンへと飛びます。朝6時にホテルのフロントでタクシーを捕まえてもらって、ブリティッシュエアウェイズが発着するターミナル2へと向かうことにしました。
しかし、ここはエジプト、ただ空港へ向かうということでもうまくいきませんでした。ホテルのフロントでターミナルを聞かれたので「2」と答えていましたし、タクシードライバーが空港近くになって「どっちのターミナルだ?」と聞いてきたので「2」と答えました。そして、無事空港に到着し、タクシーから降りてチェックインカウンターに進むために係員にチケットを見せると、「NO!」と一言。聞いてみると、ここはターミナル1で、BA便はターミナル2だから、空港内の循環バスで移動しろ!とのこと。どうしてこうもまぁ・・・。
宿の出発が遅れたのでこの時点で搭乗2時間前。循環バス乗場で待っていてもバスは来る気配はありません。ようやく来たのが15分後。これに乗り込んでバスで10分、ようやくカイロ国際空港のターミナル2へ到着しました。
こんどこそチェックイン!とカウンター前の荷物検査場にいくと、何やら搭乗客みんな、印刷された紙のなかから自分の名前を見つけてチェックを入れています。空港でそんなことをしているのを初めてみました。僕らも名前を探しますが・・・、名前が無い!たぶん、昨日の午後ギリギリに予約を入れたので名前が入っていないのだと思いました。その旨を説明すると、二人ともパスポートを回収されてその場で10分ほど待たされることに・・・。
ようやく戻ってきた係員から「GOOD」の合図。搭乗名簿に漏れていただけで、予約はちゃんと入っていたようです。そのとき、調べに行った係員が、3本の指をこすり合わせる「チップをよこせ」の合図。空港職員までこれなのか!そんな要求は無視し、ようやくビジネスクラスのチェックインカウンターにたどりつきました。
いつもなら、ラウンジをゆっくり楽しむために搭乗3時間前くらいに空港に着くようにしていますが、今日はチェックインの時点でもう1時間ちょっとしかありません。カイロ国際空港のラウンジは、これまでの空港のラウンジの中でもブダペストと並んで最小サイズ。席もほぼ埋まっており、なかなか窮屈です。コーヒーやスナック、パンなどの軽食は揃っていますが、長時間滞在すると逆に疲れるかもしれず、ギリギリのチェックインで逆に良かったのかもしれません。無線LAN環境は有りました。
いよいよ長かった地中海沿岸の旅を追え、BA154便は10年ぶりのロンドンへと向かいます。


【76日目】その2 ブリティッシュエアウェイズのビジネスシート


2008/05/29 その2
今回の世界一周旅行でいくつかの航空会社のビジネスクラスシートを体験してきましたが、今回カイロ・ロンドン便で使用したブリティッシュエアウェイズ(BA)のビジネスクラス「クラブワールド」のシートは他とは違ってユニークなものでした。
普通、飛行機の座席は全員が進行方向を向いています。これまでそれ以外の方向を向いているシートを見たことはありませんでした。しかし、このBAビジネスクラスは、隣り合う席がそれぞれ逆向きになっており、ビジネスクラスのシートの半数が「後向き」なのです。
これだと、2人組の旅行者などは、隣り合って話もしづらいのでは?と思いましたが、実際に着席してみると、逆にテーブルを挟んで正面に向かい合っているようになり、快適です。もし自分ひとりだけのときは、シャッターのようなものを閉めて完全にプライベートスペースにすることができます。
足元は広く、パソコン用電源や大画面のプライベートモニターも完備。もちろん、180度近くのフルフラットシートです。
今回のカイロ・ロンドン便の飛行時間は4時間半ほどだったため、ぐっすり眠るまでのことはできませんでしたが、旅行中にもう一度BA便のビジネスクラスを使う予定があり、それは10時間を超えるフライトです。このユニークなシートを再度じっくり満喫したいと思います。
そんなわけで、BA154便はロンドン・ヒースロー空港に定刻よりやや遅れて午前11時45分頃に無事到着したのでした。これから地下鉄で市内へと向かいます。


【76日目】その3 雨のロンドン散策


2008/05/29 その3
ロンドン・ヒースロー国際空港に降り立ち、宿にチェックインするために地下鉄で市内へと向かいます。有名な話かもしれませんが、ロンドンの地下鉄の初乗り料金は4ポンド、なんと日本円にして約1000円もします。今後のイギリスでの物価が思いやられます・・・。7ポンドの一日乗車券を購入し、約50分ほどでホテルのあるベイズウォーター駅に到着。荷物を置いてさっそく市内散策へと出かけました。
ロンドン市内を歩くのは、初めて海外に出た大学2年のとき以来10年ぶり。その時は、人任せで動いていたため、ほとんど記憶がありませんが、今回は地下鉄を駆使して自由気ままに歩けそうです。
しかし、残念ながらあいにくの雨模様。これまでギリシャ以降、地中海沿岸~砂漠地方ではまったく雨に合うことがありませんでしたので、傘を使うのも久しぶり。今日の雨は、天候が変わりやすいイギリスならではかもしれません。降ったり止んだり、突然青空が見えたと思ったら急に厚い雲に覆われたり・・・。
そんな中、オックスフォードサーカス~ピカデリーサーカス周辺の街歩きからスタートし、気付いた徒歩でバッキンガム宮殿(右)までたどりつきました。巨大都市ロンドンですが、うまく地下鉄の1日券と徒歩とを組み合わせれば、かなり効率的にまわれそうです。しかしやはり空が真っ白だと写真が映えずに残念です。
その後も雨が止む気配はありません。当初は終始街歩きの予定でしたが、今日はインドアのほうがよさそうです。ということで、ロゼッタストーンを見るために大英博物館まで移動しました。

大英博物館は、世界4大美術館の一つとされています。僕にとっては、10年前に来たときはそばを通っただけで実際に中に入る時間がありませんでしたので、今日の入場をもって4大美術館すべて訪問達成となりました♪他の3つは、サンクトペテルブルグのエルミタージュ美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館、そしてパリのルーブル美術館です。
「古代エジプトの遺産が多い」というのがこの大英博物館の印象です。僕らは数日前にカイロのエジプト考古学博物館を訪れていますので、そのつながりに何かご縁をかんじています。ミイラなどの保存状態は、圧倒的にカイロのもののほうが良いのですが、何よりもここはロゼッタストーン(写真右)。思っていたよりも小ぶりではありましたが、古代エジプトの象形文字がぎっしり刻まれています。それぞれの解読の仕方の解説もあり、この部屋だけは常に人だかりで盛り上がっていました。
どうしても、美術館・博物館は長時間見て周ると疲れてしまうため、僕らはいつも、いくつか目的を決め、鑑賞したらすぐに出るというスタイルになっています。今回も1時間半ほどの最短で鑑賞を終了。大英博物館は入場料無料ですので、この物価の高いロンドンでは非常に助かりました。
明日は丸1日ロンドンの散策です。さて、天気はどうなることやら。


【宿】ロンドン London house hotel


ロンドン中心部Bayswater駅からすぐのところにある立地抜群のバジェットホテル。設備、スタッフともにかなりまともなホテルの部類かと思います。
ただし部屋が狭い!これまで泊まってきたなかで最小サイズです。部屋・シャワーはすべて清潔できれいなのですが、狭すぎるのが残念。無線LAN接続は有料。
ダブルルーム 朝食付き 1泊1室72ポンド(週末価格)
2008/05/29-31 合計2泊


【77日目】迫力満点のタワーブリッジ


2008/05/30
今日もロンドン散策。色々と観光名所をまわりましたが、その中で一番印象深かったのがテムズ川にかかるタワーブリッジです。
前回来たときに見たかどうか記憶が定かではないのですが、地下鉄タワーヒル駅を降りてこのタワーブリッジが目に入ったとき、「でかい!」とひことと。思った以上に大迫力で見た瞬間に大満足でした。この橋を見てロビンマスクを思い出さないわけはありません。
あいにくタワーブリッジ訪問時は曇っていたのですが、近くにある船着場から観光船に乗る頃には空からは暖かい日差しが少しずつ照りつけてきました。イギリス初の太陽です。暖かい日差しを浴びながらテムズ川をゆっくり渡っていくのはなんとも贅沢。この船に乗っているときに、「そういえば、10年前はこの船でグリニッジ天文台まで行ったなぁ」なんて思い出しました。
今回はタワーブリッジ、ロンドン橋を越えて西のウェストミンスター船着場へ。荘厳な国会議事堂、そして時計台ビッグベンが迫ってきたところで船をおり、さらにロンドン散策を続けていくのでした。


【78日目】乗り換え続きの大移動で湖水地方へ


2008/05/31
ロンドンは結局2泊しかしていませんが、また出国の際に戻ってくるだろうということでひとまずイギリス国内の遠いところから攻めていくことに。今日はロンドンからずっと北へ移動して湖水地方あたりまで列車で向かいます。
湖水地方の拠点駅ウィンダミアへは、ガイドブック(わりと最新)を見る限り、直通列車または1回の乗換えだけでいける様子。時間も3時間~4時間程度。書かれている通り、始発駅のユーストン駅にまず向かいました。
しかしチケット売場で聞いてみると、「ここからは直通列車は無い。キングスクロス駅に行ってみてはどうだ?」とのこと。ロンドンには長距離列車のターミナル駅が8つあり、かなりややこしいです。荷物を引きずって徒歩で20分、今度はキングスクロス駅でウィンダミア行きをたずねました。
チケットは無事発券されたようですが、プリントアウトしてもらった旅程を見てみると、なんと・・・「乗換え3回、合計6時間でウィンダミア着」とのこと。予定の倍近くの時間がかかるなんて・・・、理由は分かりませんが、事前に予約していなかったから直通列車の席が無かったのか、土曜日だから便数が激減しているのか、どちらの理由も合ってそうです。とにかく、12時25分にロンドン(それもキングスクロス駅ではなく、隣のパンクラス駅)を出発して18時04分ウィンダミア着で行くしかないようです。
1時間・1時間・2時間と細かな移動が続くのでうかうか熟睡できません。一度ミスしてしまうと最後、かなり困ってしまいます。また、駅での乗り換え時間もあまりなく、緊張が続くことになりました。
パンクラス駅から1時間、LEICESTER駅で乗り換えて北の大都市バーミンガム行きに乗ります。バーミンガムといえば、僕が10年前の夏休みに1ヶ月語学留学をした思い出の地。まさかこんな形でバーミンガム駅に降り立つとは夢にも思いませんでした。結局、乗換えだけですのでそんな感慨に浸る暇も無く、バーミンガムからオクセンホルム駅へと向かい、そこからようやくウィンダミア行きへと最後の乗換えになりました。
「夕方前には湖水地方に着いてリラックス」というわけにはいきませんでしたが、何とか無事ここまでたどりつけてよかったです。宿にチェックインしたのは7時前でしたが、なんとこのあたりは夜10時を過ぎてもまだ明るい様子。明日からも1日がとても長そうです。


【宿】ウィンダミア St John's Lodge


湖水地方の中心地ウィンダミアと、レイクサイドの町ボウネスとの間にあるベッド&ブレックファスト。
部屋の広さは上々で、内装はおしゃれ。ベッドの寝心地も抜群でシャワールームも高いレベル。何より、朝食に振舞われるイングリッシュ・ブレックファストのボリュームと味が抜群なので、一日を元気にスタートすることができます。
駅からは少しあるきますが、おすすめのB&B。無線LAN使用できます。
ダブルルーム 朝食付き 1泊1室73ポンド
2008/05/29-31 合計2泊


【79日目】止まない雨は無い?


2008/06/01
今日はウィンダミア・ボウネスの町を基点にして湖水地方をテクテク回っていくぞ!と、貴重な一日の計画を立てていたのですが、残念ながら朝からわりと強い雨が降り注いでいます。宿でビッグなイングリッシュ・ブレックファストをゆっくり食べていても状況は変わらず、じっとしているのも仕方ないので出かけました
湖水地方は鉄道駅のあるウィンダミアを中心にバスやフェリー、ツアーや自転車などを駆使していろいろ動き回りながら自然の中でのんびりするような場所です。僕らはボウネスからフェリーで北にあるアンブルサイドという町を訪問、その湖畔を散策して、また次はどこへ行こうか・・・そう考えていたのですが、ザーザー降り続く雨には勝てません。
なんとか、アンブルサイドまではバスでアクセスできましたが、このあたりの小さな町の狭い路地などを傘をさして観光客のみなさんと行き交うのはやはり困難。イギリスに入って天候に恵まれないのは残念ですが、そればかりはどうしようもないので何とか一時的に止んだときにフェリーは楽しむことができました。
1日かけて色々とまわる予定は半分くらいになってしまいましたが、ロンドンとは対照的の田舎のイギリスの雰囲気を少しでも味わえたということで湖水地方の散策は終わりにしようと思います。晴れを願ってもう1日延長!ということもできなくはないですが、これはこれでご縁ということで、明日には次の町へと向かいます。次こそは青空を☆


【80日目】その1 I am just happy to dance with you


2008/06/02 その1
ビートルズ?そんなに詳しくは分かりません。聴いたことのある曲は多いとは思いますが、それらのタイトルもほとんど知りませんし、どれがビートルズの曲なのかも分からないと思います。唯一思い入れ(?)のある曲と言うと、9年前に大阪の某所で演奏した今日の日記タイトルにある一曲でしょうか。そんな僕がこの聖地リバプールへと降り立ちました。
雨が降り続いた湖水地方ウィンダミアからは電車で約2時間。2階の乗継を経てリバプール・ライムストリート駅へと到着します。勝手ながら田舎の港町を想像していたのですが、着いてみると駅は近代的なつくりで大きく、町へ降りてみても大型のショッピングストリートが盛り上がっている様子で、郊外の中でも割と中核都市のような印象を受けました。観光客のほとんどは、ビートルズ目当てのようです。ビートルズ関連のグッズに身を包んだ人が通りを行き交う姿がとても印象的です。
そんな町に降り立った僕は果たして、少しでも詳しくなって帰れるのか??今日の夕方以降と明日1日を使って、ビートルズゆかりの地を色々と訪ねてみることになりそうです。


【80日目】その2 なんと、ビートルズツアー不催行


2008/06/02 その2
宿にチェックインして、目の前にあるアルバートドッグへと散歩。横浜にあるやつみたいに、昔の倉庫を改装したのでしょうか。高そうなレストランや博物館、ショップがたくさん並んでいるオシャレなエリアという印象です。
そんな中に、ツーリストインフォメーションセンターがありましたので、有名な「マジカルミステリーツアー」の予約をお願いすることにしました。バスでビートルズゆかりの地をいくつもまわる2時間ツアーです。毎日1~2回催行しているということで、今日はもう遅かったので明日の昼便を予約してもらおうとしました。
しかし、なんと明日は朝・昼2便ともすでに予約で満席のため参加できないとのこと。なんと、さすがビートルズ、直前ではツアー予約は間に合わないようです。でも、ちょうどいいことに「今日の夜、追加で1つツアーが追加されたからそれに参加できるわよ♪」とのこと。うまい具合に30分後の17:30からのツアーに予約を入れてもらうことに成功しました。もしこのエクストラのツアーが無ければ、参加できていないところでした。
そんなわけで、指定された場所でツアーバスが来るのを待ちます。同じくビートルズファンらしき観光客も15名ほどそこにはいました。恐らく、このメンバーの中で僕が飛びぬけてビートルズについては知識が無いのは明白です・・・。
さてさて、予定時間が来てもバスがピックアップに来る様子はありません。出発時刻から10分が過ぎ、20分が過ぎ・・・。違うツアーバスが停留所に来ては、「これはビートルズツアーのバスか?」「違う!」の繰り返し。結局、係員ではなく他の参加予定者から「今日の夜のツアーはキャンセルになったそうだ・・・」と聞かされたのは1時間たったころでした。
みんな、予約したインフォメーションセンターに戻って払い戻し手続き。「今日しか時間が無いんだ、ふざけるな!」と叫んでいる人もいましたが、僕らはこんなトラブルはこの旅の中ではたいしたことないので冷静に払い戻しを受け、明日自分たちで公共バスなどでまわるための情報を入手しました。明日のツアーは現時点で満席ですし、この方法しか無いようです。でも、明日は丸1日時間がありますのでそれはそれでよかったのかもしれません。
夜遅くになって雲一つ無い青空になりました。明日こそは、イギリス初の一面の青空を見せてくれ~。


【宿】リバプール フォーミュラ1ホテル


大型格安ホテルチェーン。部屋は簡素で、バス・トイレは共同ですが、安いのでそれだけで大満足です。
リバプール駅からは徒歩で15分ほどかかりますが、アルバートドッグが目の前ですし観光するには申し分ない場所にあります。ホテルの前から見える夕焼けが最高にきれい!無線LAN接続不可。
ダブルルーム 朝食無し 1泊1室33ポンド
2008/06/02-04 合計2泊


【81日目】ペニーレーンとストロベリーフィールズ


2008/06/03
どちらのビートルズの代表的な楽曲(らしい)です。昨日の日記のとおり、「マジカルミステリーツアー」へは参加が出来なくなりましたので、リバプールにあるビートルズゆかりの地を公共バスを使って訪ねてみることにしました。
宿から徒歩2分のところにあるバスターミナルから86番のバスに乗り込み(1.5ポンド)、まずはペニーレーンを目指します。バスにアナウンスなどはありませんので、運転手に到着したら教えてもらうよう依頼。バスは中心部からグングン離れて20分くらい郊外の方へと進みました。
念のため、周りの景色には気を配っていました。すると・・・、おっと、今停車しているバス停に「PENNY LANE」と書かれています。でも運転手は他の乗客を降ろして出発しようとしている様子。急いで前まで駆け寄ってたずねてみると、「悪い、忘れてた!」とのこと。しっかりチェックしていないと乗り過ごすところでした。
観光客の姿はほとんどなく、たまにチャータータクシーが止まって「ペニーレーン」の標識前でバシバシ写真を撮って去っていく程度。歌詞の中に出てくる風景がここにあるらしいのでマニアは見逃せませんね。ペニーレーン通りを端から端まで散策したり、近くにある小学校のまわりを一周したりして、このあたりの散策を終え、次の目的地へ。
昨日入手した地図を見ながら、次はストロベリーフィールズという孤児院跡を訪れることにしました。バスでも行けるようですが、どうやら2-30分くらい歩けばたどり着けそうでしたのでテクテクと進んでいくことに。しかし気付いたときには2本くらい南の道を行っていたようです。でも偶然にも別の目的地のひとつであるポール氏の育った家がそこにありました。
その後北上し徒歩15分。無事、ストロベリーフィールド跡やその同じブロック内にあるジョン氏の家も見物することができました。ここからは76番のバスに乗れば一本で市内に帰れます。しっかりとバス路線と地図を調べておけば、こうして自由にまわれます。写真をゆっくり撮影し、急がされることなくマイペースで動くには、ツアーだと不都合だったかもしれません。結果論ですが、ツアー不催行・不参加が逆によかったですね。

今日一日ずっと晴れ。そんななか、ビートルズゆかりの地を色々たずねることができてファンのエミも満足した様子。イギリス初のこの天気の良さのもとで郊外や住宅街をのんびり歩けて良かったです。リバプール市内に戻っても真っ青の空は変わらず、世界最大級のリバプール大聖堂を訪れたり中華街を歩き回ったりと、精力的に動いた一日でした。


【82日目】その1 リバプールからロンドンへ


2008/06/04 その1
今日は早くもリバプールを発ってロンドンに戻ります。そしてそのままヒースロー空港へと向かい、次の目的国へのフライトが待っています。
昨日の晴れた一日で大満足できましたので、リバプールは早めに発つことにしました。10:15発の特急列車に乗り込み、今回は乗換え無しの一直線です。2時間半後にロンドン・ユーストン駅に無事到着。5日ぶりにロンドンへと戻ってきました。
今日のフライトは22時ですのでまだまだ時間があります。ヒースロー駅に荷物を預けて駅前からロンドン名物2階建てバスで西へハイドパークを目指しました。しかしこれが大失敗!地下鉄なら5駅くらいですぐに着く距離なのに、ロンドン中心部があまりにも渋滞していてまったく進みません。なんとハイドパークコーナーまで1時間15分を要してしまいました。最初は楽しかった2階建てバスも最後はぐったり。途中で降りればよかったのでしょうけど、結局最後まで乗っていました。
ハイドパークの湖畔をゆっくりと歩き、そのままバスで来た道を徒歩で戻ります。オックスフォードストリートで軽く食事をしているとあっという間にタイムオーバーになりました。地下鉄でヒースロー駅に行き荷物をピックアップし、さらにそこから地下鉄で約1時間かけてロンドン・ヒースロー空港へと向かいました。


【82日目】その2 ヒースロー空港ビジネスラウンジ


2008/06/04 その2
世界一周航空券ワンワールドエクスプローラのチケットも最初は分厚かったのにもう残り2枚。そのうちの1枚を今日使うことになります。
ヒースロー空港ターミナル4でブリティッシュエアウェイズBA9便バンコク行きにチェックイン。例のごとく2時間半前の早めのチェックインを済まし、こちらもあと2回しか利用できないビジネスラウンジへと向かいました。
やはり今回も感じるのはビジネスクラスの様々な面での快適さ。チェックインカウンターは、エコノミークラスは長蛇の列ができていたとしても、ビジネスクラスカウンターはは常に数名しか並んでいません。それなのにカウンターで対応する人数は多いのです。全く待つことなくチェックインができます。さらに空港によっては手荷物検査場も「FAST TRACK」レーンを使えますので待つことがほとんどありません。
そして今日はこのラウンジです。今までのラウンジと比べてそれほど広くなく、人口密度がやや高めで席を見つけるのに苦労しましたが、好きな飲み物やスナックは自由ですし無線LANも快適です。雑誌・新聞も各種そろっていますので、搭乗開始時刻まで何をしても楽しめます。
そして搭乗アナウンスがあったら搭乗ゲートへと向かい、これまたゲートに出来ている長い列をかきわけてビジネスクラスの優先搭乗ゲートから立ち止まることなく機内へと進むことができるのでした。
ヒースローのBAラウンジはいたってシンプルなつくりではありましたが、出発前のひとときを楽しむにはじゅうぶん。搭乗時刻の21:30ギリギリまで、もう残り少ないラウンジでの時間を過ごしたのでした。


【83日目】14カ国目タイ・バンコクに到着


2008/06/05
目覚めたときにはもう6時間!
22時に出発したBA9便ロンドン発バンコク行きの予定飛行時間は約12時間。離陸してからワインと食事を楽しみ、ちょっと横になろうかと思ってシートを180度水平にして休んでいるとそのままぐっすりと眠っていたようです。気付いたときには、6時間以上も熟睡しており、ルートマップを見るとすでにインドを越えて東南アジア上空へと入ってきた様子でした。
なかなかエコノミークラスでこんなにも長時間一度も起きずに熟睡するのは難しいかもしれません。これまでに利用してきた航空会社と同じように、ビジネスクラスのシートはホテルのベッドの様に快適で、疲れることなく逆に身体を元気にしてくれるようです。
結局、専用モニターではバックギャモンを数回遊んだ程度。エミは映画を一本見たようですが、僕は2度の食事と6時間を超える睡眠、そして簡単な仕事作業をこなし、バンコクの到着へ備えました。
時計を6時間進めて、現地時刻の午後3時過ぎ、バンコクの新しい空港「スワンナプーム空港」へと着陸しました。僕はバンコクは2度目ですが、3年前の訪問時は確かドンムアン空港だったと思います。最新のこの空港は初めてです。また、バンコク自体も3年前はトランジットで1泊しただけなのでほとんど見ていませんので実質初散策になります。
これでこの世界一周旅行もいよいよアジア突入、14カ国目となりました。残りの旅は本当にあとわずか。このバンコクを基点に幾つかの場所を訪問していく予定です。
今日は長時間の移動後ということもあり、タクシーで宿にチェックインした後は周辺を適当に散策した程度。近くのタイ料理屋でさっそくおいしい麺類をいただき、明日からの本格的活動のために充電する1日となりました。


【宿】バンコク Lub d Bangkok


バンコク・シーロム地区にある超ポップなホステル。ここがバンコクであることを忘れるようなユニークな造りになっています。明るいバーラウンジ、自由に使えるPCやボードゲームが1階にあり、2階以降の客室や共用バストイレは非常に清潔に保たれています。
他のバンコクのホステルと比べたら少し割高なのかもしれませんが、ゆっくりとリラックスした時間を過ごすには最適の場所ではないでしょうか。部屋でも無線LAN接続ができますし、何をするにも不自由の無いところです。
ダブルルーム・バストイレ付き 1泊1室1260バーツ
ツインルーム・バストイレ共同 1泊1室980バーツ
2008/06/05-08 3泊
2008/06/12-15 3泊
2008/06/22-23 1泊


【84日目】その1 ワールドカップ予選チケット入手!


2008/06/06 その1
今日からバンコク市内を散策です。でもその前に大切なことがあります。
現在進行中のサッカー・ワールドカップのアジア3次予選のタイ-日本戦が6/14に行われます。偶然にもその日はバンコクに居ることができそうですので、せっかくなので観戦したいと思いました。日本代表(フル代表)の試合観戦はこれが初めてです。(オリンピック代表ならシドニー五輪のときに日本-ブラジル戦を観戦)
調べたところ、タイでのチケット入手は、JTBバンコク支店でのみ扱っているとのこと。場所をネットで調べてみると、なんと僕らが今泊まっているシーロム地区にあるではないですか。徒歩15分ほどで簡単に行けそうなので、今日の朝から購入に出かけました。発売自体は昨日スタートですので、まだまだチケットは残っているかなと軽い気持ちででかけたのですが・・・。
しかし、最前列で見れるカテゴリAなどの上位シート(といっても1500円ほど)は即日完売したとのこと。でも幸いなことに、ゴール裏の一番安い席(100バーツ=約300円)のチケットは何とかまだ残っていました。2枚を購入し、無事、14日は観戦できる運びとなりました。
この世界一周旅行中、アメリカでのバスケットとメジャーリーグ、ブダペストでの競馬に続いて4度目のスポーツ観戦になります。
14日までに一度バンコクを出ていろいろ周る予定をしていますので、戻って来れないことの無いように、うまく日程を組んでいきたいと思います。これで楽しみがひとつ増えました♪


【84日目】その2 ワットポー/ワットアルン


2008/06/06 その2
サッカーのチケットを入手後、地下鉄でバンコク中央駅「フアランポーン駅」に移動して、3日後の夜行列車を予約。そしてようやく午後からバンコクの観光をスタートすることができました。
まずはバンコクと言えばここ!とも言える「ワット・ポー」へ。駅からトゥクトゥクで15分ほどでしょうか。渋滞と排気ガスの通りを細かく抜けていきます。バンコク市内はかなり広く、交通渋滞もひどいため、地図で見ているよりもトゥクトゥクやタクシーで時間がかかるので要注意です。
入場料を支払って靴を脱いで本堂へ。するといきなりピカピカに輝いた「リクライニング・ブッダ」がお出迎えです。びっくりするくらい大きくて、そしてキレイです。横になっている頭の高さだけでも何メートルあるでしょうか。また、頭の先から足先までは何十メートルにも及んでいると思います。中は一方通行の通路になっていますが、顔の部分、そして足の裏の部分は人がつっかえてしまうほど込み合っています。それくらい、見とれて動けなくなってしまうワット・ポーの寝釈迦仏でした。
ワット・ポーのそばを流れるのはチャオプラヤ川。ワット・ポー近くの桟橋からは渡し舟が通っており、そこから対岸のワット・アルン寺院へ渡ることができます。片道3.5バーツ(約11円)という格安。ちょうど小船も来ていたので、ワット・アルンもさくっと見物していくことにしました。

こちらの寺院の方が訪問者も少なく落ち着いてまわることができます。中央にある仏塔にはかなり急な階段があり、手すりにしがみつきながらかなり上までのぼることができました。途中、チャオプラヤ川とその対岸にワット・ポーや王宮が見える絶景に遭遇。青い空と白い雲が混ざった今日の良い天気のおかげで、この景色はとても印象深いものになりました。
この辺りの地区には、このほかにも歴史的な寺院や王宮など見所は多いようです。僕らはバンコク滞在はまだまだ余裕がありますので、今日はこの辺できりあげてまた後日来てみようと思います。次はどこに行こうかな・・・と地図を広げ、意外と近そうなカオサンロードに向かってトゥクトゥクを拾ったのでした。


【84日目】その3 カオサンロード


2008/06/06 その3
バックパッカーの聖地とも言われるカオサンロード。バジェット旅行者でその名を知らない人はいないのではないでしょうか。
3年前に乗継のためバンコクに1泊しましたが、とりあえずどんなところなのかを知りたくてここに来ました。その時にビールを飲みながら行き交う人を眺めていたカフェもいまだ健在でした。
前回も、今回の世界一周旅行でも、カオサンに泊まるわけでもなければ、ここで次の目的地の計画を立ててチケットを買うということでもありません。でも、土産屋と旅行代理店、旅館と食堂がぎゅうぎゅうになって並ぶこの200メートルの通りは毎回一度は来ておきたいと思わせる場所なのかもしれません。今回も、スムージーを片手に、たくさんの旅行者が左右に横切っていく様子を休憩しながら眺めていました。


【85日目】バンコク街歩きと物価感覚


2008/06/07
今日は週末、土曜日。バンコクの若者から家族連れまでたくさんの人が集まる中心地、シーアムスクエアからマーブンクロンセンターまでをまず歩いてまわりました。
日本と全く変わらない高級ブランドが立ち並ぶ大型デパートから、小さな露天が狭い地区にギュウギュウになりながらも活気で満ち溢れている商店街まで、バンコクの昼間のパワーを感じられる場所です。

また、シーアムスクエアからトゥクトゥクで10分ほど行ったところにある中華街もエネルギーのかたまりです。歩いているだけで汗がとまらないほど、店の多さと人の多さ、そして屋台で調理をしているその熱気と香りが混ざって、バンコクの中でも独特の雰囲気を出しています。
これらの場所では屋台で買い食いをしながら歩くのが楽しみのひとつです。これまでイギリスやユーロ圏のヨーロッパなど、物価が高いところでは、どんなものを買うときにも先に「値段」が頭によぎってしまい、お金を使うことにためらいがかなりあったのですが、タイに入ってからはその物価の安さから、予算の心配をそれほどしなくても大丈夫ですので、とても心地よく好きなことができます。
アジアに来て初めて、物価高の地域であまりにも行動が制限(精神的に)されていたこと、そして、予算の心配がほとんど無いというそれだけで驚くほど気持ち的に負担が少なくなるということに気付きました。
これから続くアジア(といっても予定は2カ国だけですが)の旅は、気持ち的にも財布的にもとても楽しみやすい日々になりそうです。


【86日目】その1 ワット・プラケオと王宮


2008/06/08 その1
2日前にワット・ポーとワット・アルンだけ見物してその他のこの地区の見所はまだ訪問できていませんでしたので、今日はワット・ポーからすぐのところにある王宮とワット・プラケオの観光にやってきました。
このワット・プラケオは、王室専用の重要な儀式を行う第一等寺院とのこと。ワットポーの寝釈迦仏の大きさには驚かされましたが、こちらワット・プラケオのそれぞれの仏塔の大きさ、豪華さにも目を奪われます。

今日のバンコクも、今まで旅してきた国とはまた違った暑さ。歩いているだけでどんどん体力が奪われていくような熱気と湿度です。オーストラリアの北部カナナラの村で「空気が熱すぎて吸うのがマズイ」と文句を言っていたのを思い出しました。
広いワット・プラケオを抜けて王宮付近の観光をするころには汗いっぱいでバテバテ。しかしこちらの王宮もヨーロッパで見てきたような王宮とはやはり違ってなぜか落ち着く雰囲気でした。


【86日目】その2 夜行列車1等寝台チェンマイ行き


2008/06/08 その2
昔ある人に、「あなたはタイのチェンマイやネパールのポカラなんて気に入るかもよ」と言われた記憶があります。その時から、どちらの町もいずれは訪問してみたいと思っていました。
2日前にバンコク中央駅「フアランポーン駅」のチケット事前購入窓口で、今晩のバンコク発チェンマイ行きの夜行列車の予約を入れていました。僕にとっては寝台列車での移動は学生のときに乗ったトルコ鉄道やロシア・サンクトペテルブルク間の「赤い矢号」、もちろんシベリア鉄道もそうですが、その時以来になります。エミにとっては寝台車両ははじめての経験とのことです。
せっかくの機会なので、1等キャビンを予約しました。2等ですと4人部屋のコンパートメントになってしまいますが、1等キャビンなら2名利用で完全個室です。キャビンに洗面台も着いていますし、座席⇒ベッド⇒座席へのベッドメーキングもすべてやってもらえます。希望すれば食事のサービス(優良)も受けられますし、13時間の長丁場が快適にすごせること間違いなし。
そんなわけで、18時発の列車に乗るために30分前に駅に到着。車内の食事は高額と聞いていたので、駅の露天や売店でたくさん食料や飲み物を買い込んでいよいよ乗車です。
チェンマイ行きの夜行列車はタイの列車の中での特に人気路線のため、早めに予約をしておかなければキャビンなどは取れなかったと思います。乗り込んでみると予想通り一等車両は全室満室。隣に連結している2等寝台車にも人がたくさんいるようでした。2日前の予約でキャビンが確保できたのはラッキーだったのでしょうか。
定刻どおりに出発した列車は、グングン速度を上げる・・・どころか、かなりスローなペースで最初の数時間を費やしていました。こんなので時間通りにチェンマイにつくのだろうかと心配になりながら、いつのまにか心地よく睡眠へと落ちていきました。
やはり個室でベッドもしっかりしていると寝心地は抜群です。列車がすごく揺れるのと、異様に冷房が効いて寒いため(かなり冷える!)に何度も起きるはめになってしまいましたが、やはり1等寝台は快適でした。13時間って長そうだなと思っていたのですが、そんな半日がかりの移動がまったく区にはなりません。
他のクラスよりかなり高いといっても、二人で2700バーツほど。この距離の移動と、1泊の宿泊代を考えれば、めちゃくちゃな高さではないと思います。タイの長距離移動には1等キャビンを!おすすめです。長袖必須。


【宿】チェンマイ Lai Thai Guest House ライタイゲストハウス

チェンマイの旧市街・新市街・ナイトバザールすべてに近い場所にある便利なゲストハウス。鉄道駅までフリーでピックアップに来てくれました。
部屋は小ぎれいで問題なし。無線LANが部屋でギリギリ使えたのはかなり評価アップです。ツアーのアレンジも行っていますし、朝昼晩の食事も摂れます。スイミングプールもあって、ゆっくりくつろぐには良いゲストハウスです。おすすめ。
ダブルルーム 朝食無し 1泊1室600バーツ
2008/06/09-12 合計3泊


【87日目】タイ北部の大都市チェンマイ


2008/06/09
バンコクに次ぐ大都市!タイ北部最大の街!
チェンマイはこのように書かれることが多いので、割と大きくて近代的な街なのかなと想像していました。しかし、実際チェンマイに足を踏み入れてみると全然ちがうのです。
バンコクほど交通量はもちろんなく、バンコクと比べ物にならないくらい小さく落ち着いた街並みです。どこか田舎の村に迷い込んでしまったかのような・・・というと大げさかもしれませんが、「バンコクに次ぐ」という言い方はあまりふさわしくないような気がしました。
蒸し暑くて、すぐにバテてしまう土地ですが、ただ目的もなく歩いているだけで、のんびりした気分を感じられるのがチェンマイの魅力です。確かに、言われたとおり僕が気に入る街のひとつになるかもしれません。
上記写真右は、チェンマイ名物「カオソーイ」です。カレーヌードルの上にさらにパリパリに揚げた麺がのっかっています。これが美味い!

夜はチェンマイ中心部の東側では「ナイトバザール」が連夜盛り上がりを見せています。6時7時のまだまだ明るい時間帯はひっそり、その後暗くなった8時くらいから徐々に店に活気がみなぎってきます。東南アジアのマーケットの風景の典型的な姿かもしれません。所狭しとならぶ衣料店・お土産屋・屋台をすり抜けながら歩いていると夜中の時間があっという間に過ぎてしまいます。
結局チェンマイでの夕食は、初日から最後まで、このバザール内でとることになります。タイ料理の種類が豊富で、バンコクと比べて安く、生演奏なども自由に見れますので毎日来ても飽きない場所です。


【88日目】象とイカダと暴風雨


2008/06/10
今回の世界一周旅行で現地発着のツアーに参加するということはあまり無かったのですが、ここチェンマイでは見所が郊外に点在しているということもあり、1~3日かけたトレッキングツアーに参加する人がかなり多いようです。そんな情報すら集めずチェンマイに来てしまったのですが、宿で幸いにもツアーの情報が色々入手できましたので、日帰りのミニトレッキングツアーに参加してみることにしました。
エレファントキャンプでの象に乗ってのトレッキング、少数民族の村訪問、滝つぼ、イカダで川くだり・・・など、1日ツアーの中身はなかなか濃いものばかりです。
象乗りは二人とも初体験。ラクダに乗るよりもさらに目線が高くなりかなりスリリングです。どろどろのぬかるみの急な坂道を象がゆらゆら足場を探しながら歩いていくのは不安で仕方ありませんでしたが、無事転ぶことなく1時間もの象乗りを満喫しました。
竹を適当にくくりつけただけのイカダでの川くだりも初体験。確実に水に濡れるので靴を脱いで水着になって荷物は全部あずけた上での参加になります。案の定、川くだりの途中、岩に乗り上げたイカダの座席部分が崩壊するトラブル発生!エミが川に落下しかけましたが、ずぶぬれになりながらもギリギリ乗っかっていました。
上記2つはどちらも初めての体験でした。チェンマイの街歩きだけでは味わえないことばかりでしたので、1日ツアーでも僕らなりにじゅうぶんに満喫できました。1泊2泊などはちょっと大変そう・・・という人には手軽に参加できるのでおすすめです。
それにしても、途中突然の暴風雨には驚かされました。降ったのはランチ中でしたのでツアー自体には影響はでませんでしたが、突然くるスコールのような雨、恐ろしいです。昨晩も夜に突然スコールがやってきてバザールの店舗が皆、大急ぎで商品を中に入れている姿は戦場そのものでした。青空いっぱいと思いきや突然空が真っ黒になりスコール。バンコクとは違う湿気と蒸し暑さ。なかなかチェンマイの天候は手ごそうです。


【89日目】ドイ・ステープ


2008/06/11
ガイドブックに「ここを訪れなければ意味が無い!」とまで書かれていたので、せっかくですのでチェンマイ郊外の最大の見所のひとつ、ドイ・ステープまで出かけました。
ドイ・ステープは徒歩でいけるような場所ではありませんので、旧市街北部にある専用の乗合バスの乗場からアクセスすることになります。満席になったら出発する、という中東でよくあったスタイルのバスです。
海抜1000mを超える場所にあるドイ・ステープまでの道はクネクネ山道で眼下に見えるチェンマイの道は圧巻です。クネクネ上がっていきながらその下の街を見下ろす・・・。どこか懐かしい風景だと思ったらやはり、大阪から奈良に移動する際の生駒山から見える大阪平野の風景にそっくりです。そんなローカルな懐かしさにニヤリとしつつ、25分ほどでドイ・ステープに到着です。
そこから階段300段を登りきると、そこには鮮やかな金色がまぶしい寺院の仏塔が立っています。タイ国内からの参拝客も絶えず階段をかけあがってきています。バンコクで見たワット・プラケオなどの寺院に負けないくらいの輝きと存在感がそこにはありました。

また、バンコクのどの寺院にも勝る要素があるとしたらやはりここから見下ろすチェンマイの街並みです。手前にチェンマイ空港、そこから奥がチェンマイ市街になります。明日はここからみえる空港から、飛行機で飛び立ちます!


【90日目】タイ航空バンコク行き


2008/06/12
3泊でもじゅうぶんにのんびりとした時間をチェンマイでは楽しむことができました。さて今日はバンコクに戻る日です。
この辺りの周遊ルートを考える際、チェンマイから直接ラオス航空便を使ってラオスの街に入ってしまおうかとも考えていました。しかし、日本代表のサッカーの試合がバンコクで見れるということで、バンコク⇒チェンマイ⇒バンコクと移動し、サッカー観戦をしてから次の目的国ラオスへ向かうことになりそうです。
チェンマイに来るときは夜行列車を使いましたが、せっかくですので帰りは別の方法で。ということで飛行機を使うことにしました。ワンワールド世界一周航空券とは関係ない独自手配です。格安航空会社もいくつかあるようですが、タイ国際航空便でも片道6000円台とそう高くなかったので即決。3年ぶりのタイ航空利用となりました。
往路は片道13時間かけた夜行列車の度でしたが、飛行機を使えばなんと1時間のフライト。TG103便は9時45分に順調に出発し、11時前にはもうバンコク空港へと到着しました。
約1週間前、1度目のバンコク到着時にはエアポートタクシーで市内に向かいました。しかし今回は同じ宿ですし慣れもあるため少し節約してエアポートシャトルバスを利用。しかしバスの便が少ない+渋滞に巻き込まれてなんとタクシー利用時よりも2時間近くロス。たったの200バーツの節約がえらい時間の無駄になってしまいました。
とはいっても、午後の早い時間に市内には着きましたので、ふたたび「Lub d」ホステルにチェックインしたあとは行動開始。「もう要らんやろ!」という長袖の服やフリースなどを郵便局から日本に送り、その後はもう慣れ親しんできたバンコクの街を歩き出しました。
今回もまた3泊します。アユタヤを日帰りで訪問したり、サッカー観戦したりと、バンコク市内観光とは違う過ごし方をすることになりそうです。


【91日目】世界遺産アユタヤ日帰り観光


2008/06/13
アユタヤはバンコクから日帰りで気軽に行ける世界遺産の町です。
バンコクのフアランポーン中央駅から列車で1時間半~2時間、料金は3等座席ですとなんとたったの20バーツ(70円ほど)です。バンコク市内のスカイトレインや地下鉄でもちょっと乗るだけで20バーツ以上しますので、その安さに愕然としました。
中央駅を10時過ぎに出発し、11時半にアユタヤ駅に到着。駅付近の屋台で昼食をとってから渡し舟(3バーツ)に乗って対岸に渡ったところから世界遺産地域アユタヤの観光がスタートします。
観光の方法はいろいろあるみたいです。レンタサイクルで自力でまわることもできますし、トゥクトゥクで行きたいところに片道乗車を乗り継いでいったり、1日(半日?数時間?)チャーターして行きたいところを転々と連れて行ってもらったり。僕らは、行ってみたい寺院や遺跡が6箇所ほどありましたので、たまたま会ったトゥクトゥクの兄ちゃんと交渉して6箇所全てまわって最後は駅まで送ってもらうというルートでチャーター代金400バーツ。これでアユタヤの見所を一気にまわれると思うと高くはなさそうです。
灼熱のアユタヤをトゥクトゥクに乗せてもらって疾走するのは気持ちよく、それぞれの見所が離れて点在していますので、この選択は正解でした。バンコクのような渋滞もなく、快適なドライブです。
そんな中でも、どうしても見ておきたかったのが上記写真ワット・ロカヤスタの寝釈迦像です。スーパーファミコン世代なら必ず思い出してしまうあの風景がそこにありました。この仏像がとにかくでかく、全長は30メートルほどあるらしいです。他の寺院に多かった観光客の姿もほとんどなく、日本人の個人旅行者がトゥクトゥクでちらほら訪問する程度。ここでゆっくりできただけで大満足でした。
それにしても、どこの寺院も特に日本人の観光客が多いなぁという印象でした。どうしてか・・・と考えていると、そういえば明日はサッカー日本代表戦があるのでした。きっとツアーや個人旅行でサッカーの応援を兼ねてバンコク・アユタヤ観光を楽しまれている方が多いのだと思います。そういえば、2年前のフランス競馬・凱旋門賞を観戦した前後も、パリには日本人観光客がかなり多かったです。

さて、寝釈迦像に大満足しましたが、その他にも美しく目を奪われるような光景はたくさんありました。その中でも特に気に入ったのが上記のワット・ヤイ・チャイ・モンコンです。アユタヤ中心部から東へかなりはずれたところにありますが、他の寺院の住職(受付のおっちゃん?)も、ここだけは行くべき!と念を押してくれた場所です。
中央の仏塔を取り囲むように無数の小さな仏像が並んでいる光景と、ようやく晴れて太陽が輝きだした時間帯とがマッチして一番印象に残る場所となりました。
12時半からトゥクトゥクをチャーターして駅に到着したのが16時。3時間半をかけてそれぞれの場所でゆっくり観光できたので、思ったほど疲れも無くすみました。運転手もあまり何かを押し付けてくる様子も無く、こちらの希望通りに効率よく周ってくれたので助かりました。色々注文をつけてきたり、提案が多すぎると疲れてしまいますので。良いドライバーとの出会いも、アユタヤ観光の大きなポイントなのかもしれません。
帰りの列車も3等座席。観光客がほとんど乗らない(観光客は2等に乗るのか?)車両で、地元タイ人に混じって遅れて全然動かない列車でゆっくりゆっくりバンコクへと戻りました。帰りの列車は3時間もかかってしまい、結局ここで疲れがドッと出たのでした・・・。
世界遺産アユタヤ観光は大満足。明日はバンコクでいよいよサッカー観戦です。


【92日目】ワールドカップ予選 日本代表VSタイ代表


2008/06/14
岡田ジャパン見事勝利!
本日バンコクで行われたサッカー日本代表vsタイ代表の試合はご存知の通り3-0で日本が勝ち、ワールドカップアジア3次予選突破が見えてきました。
僕にとっては、日本代表(A代表)の試合を生観戦するのは初めてです。日本でチケットを取って観戦するというところまではなかなか難しいですが、こうしてうまく海外での試合を見る機会に恵まれたのは非常にラッキーでした。ちなみに、シドニーオリンピックで日本vsブラジルを観戦したことがありますので、年齢制限マッチ(言い方不明)を含めると2度目のサッカー日本代表観戦となります。
また、今回の世界一周旅行では、サンフランシスコでバスケット、ニューヨークでメジャーリーグ、ブダペストで競馬、そして今回で4度目のスポーツ観戦ということになりました。あまり積極的にスポーツイベントを探しているわけではありませんが、なんとか見たいものを見れていますね。

さて、今日の試合前について。
試合開始はタイ時間の午後5時20分。僕らの持っているチケットは完全自由席ですので、開門(3時20分)と同時くらいに入り、良い席を確保しようと思いました。
チケットを購入した窓口では、会場のラジャマンガラスタジアムは公共交通機関が無いのでタクシーのみのアクセスということを教えてもらいました。宿の近くから一気にタクシーで行こうと思っていたのですが、ネットで色々調べてみると、渋滞回避のためにも近くの鉄道駅まで自力で行き、そこからタクシーをつかまえるのがベストとのこと。BTSスカイトレインで「プラカノン」駅まで30分ほどで到着し、そこからタクシーで約20分。なかなかのスムーズなアクセスができたと思います。予定通りの時間に到着し、ゴール裏自由席へと向かいました。
到着したときは、まだまだ観戦客はちらほら。見晴らしのいい席を簡単にゲットできましたので、あとは試合開始をゆっくりと待つだけです。実際の試合時間(90分)よりも、待っている時間の方が長いじゃないか!と思いながらも、徐々に集まってくるサポーターの中で、良い席で見れることに満足していました。
明らかに「青」つまり日本のサポーターの方が多いです。バンコク在住者の家族だけでなく、日本からの応援ツアーも多数組まれていると思います。これにあわせた僕らのような個人旅行者もいるでしょうし、近隣諸国から応援にかけつけている日本人もいるのではないでしょうか。やはり日本人パワーは、どんなスポーツイベントに行っても感じるところです。
試合が近づくと、選手がウォーミングアップを始めたり、グラウンドの最終整備が行われたり。スタジアムの半分が「青」に埋まってきたそのころに、ようやく選手入場と国歌斉唱が始りました。

あらかじめ配られていた専用のブルーシートを全員が持って、選手入場時にスタンドを青く染めます。向こう側のタイサポーター席やテレビではどう写っていたのでしょうか。ちゃんと青くなっていたかな。シートが無くてもみんなユニフォームを着ているので最初からスタンドは真っ青なのかもしれませんが・・・。ちなみに僕らはユニフォームなどは準備しておりません・・・。
こうして始まった試合は、日本が終始安定した攻めと守りで完勝。内容についてはここでは詳しく述べませんが、強い日本を見れたことに大満足でした。いつもとくらべて驚くほど涼しく感じた気候が幸いしたかもしれません。
帰りも渋滞にはまるのが怖かったので、スタジアムからプラカノン駅までだけタクシーにのって、そこからスカイトレインで宿へと戻りました。2度目のバンコク滞在も今晩で終了。明日はいよいよこの旅のラスト15カ国目、ラオスへと向かいます。
※この記事を書いている途中に、日本が最終予選進出が決定したそうです☆
次も期待しましょう~


【93日目】その1 アジアのブティック・エアラインでラオスへ


2008/06/15 その1
10日間のタイ滞在をひとまず終え、今日は世界一周旅行15カ国目のラオスへと向かいます。
ラオスへのアクセスはいくつかの方法があるようです。バンコクからバスや列車で国境の街ノーンカーイまで行き、そこから友好橋というメコン川にかかる橋を渡ってラオスへと入る方法がバックパッカーには一般的でしょうか。僕らもそのルートでも良かったのですが、帰りにその方法を使うとして、行きは「遠いところから」ということで、世界遺産の街ルアンパバーンまで一気に飛行機で飛ぶことにしました。
バンコクからルアンパバーンまでの国際線は、ラオス航空とバンコクエアウェイズが運航しているようですが、ネットでの価格は後者の方がお得でしたので、バンコクエアウェイズの初利用となりました。広島や福岡にも就航している、中規模クラスの格安航空会社と言えるでしょうか。1週間前に購入したEチケットを昨日リコンファームし、今日は渋滞のことも考えて早めにバンコク・スワンナプーム国際空港へとアクセスしました。
バンコクエアウェイズが他よりも優れている点、それは「アジアのブティックエアライン」と呼ばれるくらいのサービスでしょうか。何と、エコノミークラスの乗客も、他の航空会社がビジネスクラスへ提供している「空港ラウンジ」が無料で利用できます。これは大きなアドバンテージではないでしょうか。
僕らも事前にその情報を仕入れていたため、いつものワンワールドビジネスクラス航空券で利用しているような感覚で、バンコクエアウェイズ専用ラウンジへと向かいました。
到着してみると・・・、なんとエコノミークラスラウンジには誰もいません。僕らだけが自由に占領してしまいました。ちょっとしたスナックやスイーツ、ドリンクは無料でセルフサービス利用できますし、パソコンも使い放題。それはまさにビジネスクラスラウンジのようでした。
搭乗までに数名はラウンジを利用したようですが、ほとんどの乗客はラウンジの存在を知らずに空港ロビーで過ごしているに違いありません。チェックインカウンターでもラウンジのことについては触れていませんでした。知っているのと知らないのとでは大きく違う情報ですね。

そんなわけで、搭乗時刻までラウンジでゆっくりと過ごし、午前11時50分になってバンコクエアウェイズPG945便ルアンパバーン行きの搭乗が始まりました。定員60名ほどの小さな期待ですが、僕らはこんな期待ももう慣れたもの。小さなプロペラ機は揺れそうですが、実際はそんなことはなく、ジェット機と同じくらい快適なフライトを楽しめます。
エコノミークラスでも機内食のタイカレーは美味しく、白ワインとともに完食。2時間のフライト時間はあっという間に過ぎ、山間を抜けてラオスの古都ルアンパバーンへ空港へと着陸したのでした。ここから1週間ほどですが、今回の旅行最後の1カ国をのんびり楽しんでこようと思います。


【宿】ルアンパバーン Ancient Luang Prabang Hotel


メインストリートのシーサワンウォン通りの西の端に大きくそびえたっている中級ホテル。宿泊料金の安いルアンパバーンの中ではかなり高額な部類に入ります。その分、部屋の広さや内装などは抜群で、ゆっくりリラックスするには最適です。市内観光、マーケット散策にはこの上ない立地です。
空港やバスターミナルの送迎は無料。無線LANも部屋で常時接続できます。安めのゲストハウスではなく、物価の安いラオスでこそちょっとだけ贅沢を!というケースにおすすめのホテルです。朝食付き。
ダブルルーム・バストイレ付き 1泊1室US50ドル
2008/06/15-18 3泊


【93日目】その2 世界遺産ルアンパバーン


2008/06/15 その2
ルアンパバーンは、その町自体が世界遺産に登録されています。無数に立ち並ぶ寺院、そして毎朝行われる僧侶の行列風景(托鉢)が有名で、近年は欧米・日本からもたくさんの観光客が押し寄せて観光ラッシュになりつつあるようです。
確かに、メインストリートには外国人向けのゲストハウスやレストラン、バーや旅行会社がたくさん並んでいますし、外国人旅行者がたくさん町を歩いている姿が目立ちます。でも、それでもまだまだラオスののんびりした落ち着きのある風景はしっかりと残されています。バンコクから来た人にとっては時間の流れがあまりにもゆっくりと感じるはずです。
宿に荷物を置いてから、さっそくメインストリートに繰り出しました。写真で見ると、本当に何も無い場所のように思えますが、実際歩いてみると旅行者向けのレストランや旅行会社が多く並んでいます。

ルアンパバーンの町の中心にある小高い丘「プーシー」に登ってみました。入場料を払って10分ほど急な階段を登ってたどり着く頂上からは、ゆっくりと流れるメコン川やルアンパバーンの大通りなど全方向を眺めることができます。
ちなみに、入場料はタイバーツで支払いました(入場料2万キープ⇒80タイバーツ)。ラオスの観光地では、通貨「キープ」の安定性がまだまだ低いこともあり、USドルやタイバーツがそのまま使えます。でも、何度かタイバーツやUSドルでの支払いをしてみて気付きましたが、レートを計算したあとに端数は切り下げられたり、そもそもレートが悪かったりすることが多そうなので、実際はキープに両替をしてキープで支払いをするほうが得のようですね。

さて、プーシーから眺めるメコンの夕暮れ。残念ながら雲が多い天候だったため、メコン川に沈む真っ赤な夕日はみることはできませんでした。でも、プーシーの頂上からメコン川を何も考えずにじっと眺めているだけで、ラオスという国を堪能できているような感じになるのが不思議です。何もしなくても心地よい国を早速満喫しています。


【94日目】ゆっくり流れるメコン川で


2008/06/16 その1
大河メコン川はとっても赤く、そしてゆるやかに流れていました。
昨日の午後にルアンパバーンの町はある程度歩いてまわり、見所や規模についてもだいたい把握できましたので、今日は一日かけてルアンパバーンの郊外にある見所をいくつか見てまわりたいと思いました。
郊外で一番人気のあるところといえば、メコン川を20キロ以上のぼったところに突如現れるパークウ洞窟です。町からはるか離れたところにある小さな洞窟に、何千体もの仏像が納められているそうです。また、その洞窟自体に加えて、スローボートでゆっくりと時間をかけてメコン川をのぼっていくクルーズそのものも大きな見所のひとつです。
また、2つ目の郊外の観光地は30キロほど南に車で下ったところクアンシー滝という名所があります。メコンとは違って美しい清流と雨季には激しい滝、そして泳げる滝壺は欧米人バックパッカーにとって大人気のスポット。これら2箇所を効率よく訪れるために、洞窟への船と滝へのミニバスでの移動だけの気楽なツアーを購入し、1日かけて観光することにしました。
午前はパークウ洞窟へのスローボートクルーズ。途中、小さな村を何箇所か訪問しながら、メコン川の流れに逆らって2時間ほどボートでのぼっていきます。川辺で子供たちが遊ぶ姿は、どこか懐かしい日本の風景を見ているようです。

ひたすら山々の中をボートは進んでいき、ルアンパバーンから2時間近く経過したころに、突然左側に小さな洞窟が見えます。これがパークウ洞窟です。ボートから降りて中に入ってみると・・・、かなり狭い敷地内に、三千近くの仏像が納められている姿は圧巻です。昔はその何倍もあったそうですが、とても想像できません。
大小2つの洞窟を見るのに約30分。これだけでも歩いてまわれました。ボート往復で3時間強かかりますが、ここまで来る価値はじゅうぶんにあります。何よりもボートからメコン川と山々を眺めているだけで、何も言葉は要らないという感じ。自分の中の時計がスローになっていくようです。
さて、午前と午後とは同じツアー会社だけどそれぞれ別の商品。若干遅れて帰ってきた午前のボートから飛び降り、急いで昼食を済ませて、午後のツアー場所へと向かいます。今度はボートではなく、12人乗りのミニバス。ヨーロッパからの旅行者らしき10名に加えて僕らが乗り込み、片道1時間かけてクアンシー滝へと向かいました。
どうやらみなさん、滝壺で泳ぐ気まんまん。僕らは相変わらずまったりと、滝や川の流れに沿って公園内を歩いて楽しんでいました。いくつかあるスイミング可能の滝壺や池では、ダイブをして大盛り上がりをしているようでした。オーストラリアのノーザンテリトリー(カカドゥやキャサリンあたり)を思い出すような自然の中の風景です。雨季の始まりの季節ということもあり、水量もバッチリ。滝は迫力満点で水しぶきをあげていました。
特に午後は、自分がラオスに居ることを忘れてしまうような観光スポットでしたが、どちらもラオスの自然、緑、空気を存分に楽しむことができる場所でした。1日はこうして郊外に出てみるというのもルアンパバーンの過ごし方として良いのではないでしょうか。


【95日目】その1 ルアンパバーン朝の風景「托鉢」


2008/06/17 その1
いつ終わるのか分からないくらいの僧侶の行列。そして道端でひざまずいてお布施を行う住民と観光客。これが世界遺産の町ルアンパバーンの名物である托鉢風景でした。
朝5時30分には宿を出発して、メインストリートの東、寺院が多く集まるエリアへと向かいました。すでに市場のようなものは開かれていて、僧侶が通る場所には大きな籠を持った人たちがその時を待っています。日本人の団体の方々をはじめ、観光客もその一瞬のために準備をしていました。
そして、オレンジの袈裟を身にまとった僧侶が次々とどこからともなく現れます。そして、彼らの持つ器の中に、次々ともち米や菓子、バナナなど色んな食料品をおさめていきます。その風景は、初めて見る僕らにとっては圧巻です。慣れない観光客の方々はとても忙しそうに次々とお布施していました。
世界遺産に登録されることで観光地化され、そのマナーも問われている現状はあります。でも、やはりここを訪れたからにはこの目でしっかりと見ておきたい光景です。今日は、フラッシュをバシバシ使ったり、僧侶の通行をさえぎったりする人はおらずにスムーズに托鉢が行われていたような気がします。このルアンパバーンの朝の風景は、これからも変わらず続いていって欲しいと願います。


【95日目】その2 ナイトマーケット


2008/06/17 その2
ルアンパバーンの名物といえば、朝の托鉢風景はもちろんそうですが、夕方から夜にかけてメインストリートで開かれているナイトマーケットも面白い見所です。
僕らの宿は、まさにこのナイトマーケットがスタートする地点にありますので立地は抜群。夕方以降に気が向いたときにフラッと立ち寄っては、安い布製品などをゆっくりと交渉して購入します。他の国と違って、ラオスのみなさんは強い押し売りも無いですし、交渉する際は椅子が用意されて時間をかけて楽しむこともできます。
同じような製品を売っている店が多いのですが、それぞれハンドメイドなので微妙に違っていて比べるのも楽しい。どの店もついつい長居してしまう魅力があります。ほとんどがハンドメイドなのに、すべて安い!タイでもマーケットの安さを感じましたが、その何倍も安いと思います。出費嫌いの僕ではありましたが、このラオスのマーケットは気に入ったものをポンポン買っているときもあります。
露天でつくってくれるフルーツシェイクや焼き鳥串を片手に持ちながら、所狭しとならぶラオスならではの製品をゆっくり吟味する。そんな夜の過ごし方がルアンパバーンではぴったりだと思います。


【96日目】その1 ルアンパバーン王宮博物館


2008/06/18 その1
数十年前に王制が廃止になるまで使われた王宮が今では博物館として一般に開放されています。中は撮影禁止のため写真はありませんが、予想していた以上に見ごたえが十分でした。
アメリカ・ソ連をはじめ、日本を含むアジア諸国からの贈り物がずらりと並べられている部屋は圧巻。それぞれの国からの贈り物を見比べているだけで興味深く時間が過ぎていきます。奈良県知事からの贈り物もありました。アメリカからの贈り物がちょっと面白かったかな・・・。
入場料30000KIPはこの辺りの博物館や寺院の中ではずば抜けて高いですが、やはりここは見逃せません。火曜日は休みのようなので注意。


【96日目】その2 安全安心ラオス航空で首都ビエンチャンへ


2008/06/18 その2
トップページに「You are safe with us」と書かれているラオス航空のサイト。
数年前までは、あの「外務省安全情報」にラオス航空の一部の機体の安全性が指摘されていたほど、なかなか恐ろしいエアラインであります。ガイドブックにさえ、「機体に白い煙(雲?)が・・・」という驚きのコラムがあるほどです。
そんなラオス航空も、ラオスを旅する者にとっては大切な移動手段のひとつです。ルアンパバーンから首都ビエンチャンまではバスもあるようですが、十数時間の悪路をいかねばなりません。空路なら40分ですのであっという間です。そんなわけで、サイトから航空券を購入し、恐るべきラオス航空を利用することにしました。
MA60プロペラ機の機体を見て、後の一部のペイントがはがれており、不安は一層増幅。ちゃんとメンテナンスされているのだろうか・・・。
そんな不安は、機体に乗り込んだときにある程度やわらぎました。中は、とてもトロピカルな雰囲気で明るいブルーに統一されており、キレイに保たれている印象です。シートも替えたばかりでしょうか、中だけ見ると新しい機体と間違ってしまいそうです。
ラオス航空QV102便ビエンチャン行きは、定刻より10分ほど遅れてルアンパバーン空港を出発。40分ほどのフライトにもかかわらず、水とみかんとマフィンが配られました。離陸・着陸時もほとんど揺れませんでしたし、実に快適な40分はあっという間に過ぎ去り、一気に首都ビエンチャンへと到着したのでした。
結局、ラオス航空に関して、何も怖い思いはすることなく、むしろ「結構良いのでは?」と思えたほどです。国内線ですと数十ドルという手軽な料金(今日の路線は70ドル)で利用できますし、時間の無い人や長距離バスやボートが苦手な人は、利用価値があります。
到着したビエンチャンは大雨。雨季がちょうど始まったシーズンですので、やはり・・・という感じです。ルアンパバーンがそんなに天気が悪くなかったのは、運が良かったんでしょうね。これから数日、「ルアンパバーンより都会」だけど、「首都とは到底思えない規模の街」といわれるビエンチャンをゆっくり楽しみたいと思います。


【宿】ビエンチャン Beau Rivage Mekong


2005年オープンの新しい中級ホテル。メコン川沿いにあり、メコンビューのスペリオル・ルームは絶景です。広々とした部屋から、雄大なメコン川とその向こう岸に見えるタイをゆっくりと眺めることができます。
部屋は清潔に保たれており、必要なものは全て揃っています。もちろん無線LANもOK。目の前の道が舗装されておらず、雨が降ると少しやっかいですが、そんなことは気にならない程、快適でゆっくり過ごしたいホテルです。
スペリオルダブルルーム 朝食付き 1泊1室US49ドル
2008/06/18-21 合計3泊


【96日目】その3 メコン再び


2008/06/18 その3
ビエンチャンの宿ボー・リバージュ・メコンもなかなかの場所です。部屋からはメコン川と対岸のタイを見渡せますし、メイン通りや中心部から少し離れた落ち着いた場所というのもうれしい点です。
チベット高原から流れ来るメコン川は、さっきまでいたルアンパバーンではラオスの中心を流れていましたが、ビエンチャンで見るメコン川はそれ自体が「国境」です。この後、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムと続いていく大河は、ここビエンチャンでもゆっくりゆっくりと流れているようです。
雨季の初期のため、なかなか良い天候に恵まれず、メコン川に沈む真っ赤な夕日を見るのは難しいのかもしれませんが、ホテルや川沿いのレストラン、カフェなどから、メコン川を眺めてのんびりするのが、ビエンチャンの過ごし方のひとつになるでしょう。


【97日目】ラオスの首都ビエンチャン


2008/06/19
ラオスの首都ビエンチャンは、思ったほど小さくもなく、「何も無い」わけではなさそうな場所です。確かに、世界各国の首都と比べると、明らかに「何も無い」に近いかもしれませんし、交通量も少なく、活気は無さそうにみえるかもしれません。しかしここはラオス。ラオス特有のゆっくりとした時間の流れを楽しむにはこの町のサイズは最適ですし、これ以上何も求める必要が無い、急いで近代化なんてしてほしくない、そう勝手に思ってしまいそうなところです。
僕らは古都ルアンパバーンから来たため、ビエンチャンの町としての機能や規模はそれなりにしっかりしていると感じました。でも、もしバンコクから直接来ていたとしたら、やはり「何も無い」ところという第一印象になっていたのでしょうか。人によって捉え方、感じ方が違う、不思議な首都ビエンチャンです。

中心を通る大通り(上左)には、フランス凱旋門を元に造られたパトゥーサイ(左)という門が大きくそびえ立っています。町の中心からこのパトゥーサイを抜け、さらに2キロほど歩いたところには最大の見所である寺院タート・ルアン(右)も見所です。行きはすべて徒歩でまわりましたが、さすがに宿からは4-5キロほど歩いたでしょうか。帰りはトゥクトゥクのお世話になることになりました。
安宿・ゲストハウスも多い、町の中心部にあるナンプー広場にある噴水(上右)。いつも水は出ていません・・・。


【98日目】恐怖のブッダパーク


2008/06/20
ビエンチャン周辺にある見所の中で最大級のものといえば、このブッダパークということになるでしょう。
タラートサオ・バスターミナルから超ボロボロのローカルバス「14」に乗り込み、これまた超ガタガタの悪路を含む約45分のバス移動を経てたどり着いたところは、想像以上の驚きが待っていました。
不思議な仏像が多数ある公園・・・。ガイドブックにはそう書かれているのですが、こんな簡単に述べることは難しすぎます。とにかく、「奇妙」「恐怖」「ありえへん」など、単に不思議・・・という枠を超えたような、驚きの仏像がたくさんありました。

そんなに広くも無い敷地内に、無数に立っている仏像たち。一度、ご自身の目でその光景をご覧になられることをオススメします・・・。往復のローカルバスは悪路の揺れはひどいですが、ローカルなラオスの風景や人々の様子を垣間見れますのでこちらもおすすめ。ブッダパークはビエンチャン滞在中には経験しないわけにはいきませんね。


【99日目】その1 ラオスからタイへの陸路国境越え


2008/06/21 その1
約1週間しかラオスにはいませんでしたが、もっとゆっくりしていたような気持ちになります。「何かをしなければ」「あそこに行かなければ」というのがほとんど無いラオス。フルーツジュースやラオスビールを飲みながら、メコン川の流れのようにゆるやかに過ごすのがラオス旅行の楽しみ方ではないでしょうか。
そんなラオスも今日、出国してタイに戻ります。来るときは飛行機でルアンパバーンに入りましたが、今日は首都ビエンチャンから「友好橋」というメコン川にかかる橋を通ってタイ北東部の町ノーンカーイへと移動します。
一番簡単な移動方法は、ビエンチャンのタラートサオバスターミナルから出ている国際バスの利用です。片道60バーツでビエンチャンからノーンカーイまでを1~1.5時間で結んでいます。
予約不可の定員制バスですので、乗りたいバスの出発1時間前にチケットを購入し、昼の12時40分定刻どおりにビエンチャンを出発。いよいよラオスに別れです。30分ほどで友好橋に到着し、ぞろぞろバスから降りてまずはラオスの出国手続き。時間がかかることは無く、さくさくと進んでいきます。どうやらほとんどの乗客はやはりラオス人・タイ人で、その他の外国人は今日のこのバスにはほとんど乗っていない様子です。
ラオス出国手続き後、いよいよバスは友好橋を渡ります。橋を渡っての国境越えというと、この前ハンガリー・スロバキア間を徒歩で渡ったのを真っ先に思い出しますし、昔7年前にマレーシア・シンガポール間の橋を鉄道とバスで渡ったこともありました。
メコン川にかかる友好橋はあっという間に通過。タイの国旗が大きく掲げられたタイ側の入国チェックポイントへと入りました。ここでも僕ら日本人はほとんどスルー。入国審査もあっという間に終わります。もちろん、バスの乗客全員が揃うまで出発はしないので、バスの中で待つことになります。それが長い!結局、全員が揃うまで30分以上もかかっていました。どこの国の方が時間かかっていたんでしょうか・・・。
バスはノーンカーイのバスターミナルに到着。僕らは今晩のバンコク行き夜行列車のチケットを持っています。出発は18:20ですので、まだまだ数時間ありました。一度荷物を置いてしまおうということで、トゥクトゥクを拾ってノーンカーイ駅に行き、荷物預け所にキャリーバッグ2つを預けて、再び同じトゥクトゥクで市内へ逆戻り。

昨日とは逆の、タイ側から見るメコン川のゆるやかな流れをのんびり楽しんだり、ローカルな雰囲気が漂うノーンカーイの町やマーケットを歩いたり。かなり蒸し暑くてすぐにバテてしまいそうな環境でしたが、わずか数時間しかないノーンカーイでの時間を楽しみました。
