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【34日目】その3 ヤンキースvsレッドソックス観戦記

ヤンキースタジアム

2008/04/17 その3

今回のニューヨーク訪問に関して、事前に予定を決めていた唯一のイベント。それは大リーグのヤンキースとレッドソックスの一戦を観戦することです。現在のヤンキースタジアムが最後の年をむかえるにあたり、ヤンキースの応援は例年以上に熱が入っていると聞きますし、何よりも両チームとも日本人選手が活躍している屈指の実力派チーム。そんな現場に参加できるというだけで興奮ものです。

例によって少し早めにスタジアムに向かってその雰囲気を最初から楽しむことに。ヤンキー スタジアムはマンハッタンの郊外ブロンクス地方にあります。地下鉄の急行に乗って約20分、到着した駅から地上に出た瞬間から、もう「ボールパーク」ははじまっていました。すでにビールでできあがっている人たち、お気に入りの選手のユニフォームを着ている人たち、ほとんどがヤンキースのファンで埋め尽くされていました。観戦に来ている日本人も非常に多く、やはり誰もが一度は見てみたい好カードなのだと感じます。

チケットは、日本に居るうちから手配していました。公式ホームページのチケット販売サイトからは買うことができませんでしたので、とあるオークションサイトのようなところで入手。公式価格よりは少し高めにはなりましたが、そもそもプレミアチケット扱いになっているカードですので高くなってしまうのは仕方ありません。「入手できた」ということがとてもうれしいことです。

ホテルに届けてもらったチケットは、ただのプリントアウト。とっても不安でありましたが、無事に入場ゲートのチェックを通過。予約してあった席は一塁側内野の3階席。内野といっても、実際は日本で言うところのライトスタンドのような位置です。かなり上のほうの席ではありますが、この球場も急勾配で、うまく球場が見やすくなるように作られているようです。

ヤンキースタジアム

試合開始は7時。昼間が暑いくらいの気温でしたので日が落ちても暖かさは続いていました。古い電光掲示板にはスターティングラインナップが書かれているのでしょうか、座席の角度からは見えません。レッドソックスの松坂投手は先発しないことが分かっていましたので、今日観れるとしたら、レッドソックスの岡島投手か、ヤンキースの松井選手。

しかし、2回の裏のヤンキースの攻撃になっても松井の55番が出てこないではありませんか。よく見てみると、外野の3人には55番は居ませんし、どうも指名打者としても出ていないようです。そう、なんと、好調の松井選手が今日はスタメンで出場していないのです!まさか1週間ぶりにスタメンを外れるゲームが今日になるなんて・・・。でもゲームが進むうちにいろんな展開があるだろうと、期待しながら観戦を続けました。

試合はレッドソックスの一方的ペース。ラミレス選手の2打席連続ホームランなどで一時は7-0の圧倒的リードでした。僕らはどちらを応援するというわけではないのですが、ホームとしてヤンキースの応援をと思っていました。いきなりメッタ打ちで、早くも勝負あったか・・・という雰囲気になっていました。

松井が出ないなら岡島を!そう思いながら観戦していたのですが、そう、岡島も試合が緊迫している状態で登板するセットアッパーです。このままレッドソックスが圧勝となると、先発投手の完投か、違う中継ぎが使われるでしょう。ヤンキースが猛攻して反撃していくしかありません。

何とか3点を返して7-3。そのときです。7回ころからあの見覚えのあるフォームで投球練習をはじめた投手、そう岡島です。ブルペンで肩を作りはじめました。もうすこしヤンキースが反撃していくときっと登場するでしょう。これは期待大です★

しかし、8回も簡単に攻撃を終えてしまったヤンキース。結局9回は抑え投手が登場となりましたので、岡島投手の出番はありませんでした。

「このまま日本人選手がひとりも見られないのか・・・」

ちょっと残念な気持ちになっていた9回裏ヤンキースの攻撃。7-3で2アウト。絶体絶命です。そのときです、ネクストバッターズボックスに立っているその姿、それはまさに55番、松井秀喜ではありませんか。代打での登場を前にして、入念にストレッチと素振りを行っています。しかしすでに2アウト。今の打者がアウトになってしまうと、試合は終了。松井の出番はありません。ここは祈るしかありませんでした。

そして奇跡はおきました。なんと、前の打者が放った打球はライトスタンドへ一直線。2ランホームランで得点は7-5の2点差。9番打者に代わって代打・ヒデキマツイの名前がコールされるまでの時間、ヤンキースタジアムは今日いちばんの盛り上がりを見せました。やっと念願の日本人選手がグラウンドに立ったのです。

ヤンキースタジアム

結局、三振にうちとられてしまい、最後のバッターとなってしまいました。ヤンキースも負けてしまいました。でも、残念な気持ちというのは全くありません。最後の最後にこんなに興奮の渦に身を置けたことに大満足しました。アメリカで一番人気のスポーツである野球をはじめて生で観戦し、このヤンキースタジアムで数万人の観客とこの空間を共有できたこと、最高の思い出になりました。

試合時間は3時間半。宿に戻ったのはもう12時近くでした。夜中に乗るニューヨークの地下鉄は、まったく安全で快適です。また地上に上がっても、街中はとても明るく、ミュージカルの観劇を終えた人や、一杯飲んだ人など、たくさんの人がまだまだ行き交っていて決して眠らない街ニューヨークはいつまでも明るく盛り上がっているようでした。

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